スリランカ人は1日3回の食事で毎日必ず「カリー」を食べます。
スリランカはインドの南部に位置し、高温多湿の熱帯地域です。主要民族であるシンハラ人は人口の75パーセントを占め中南部に多く分布し多くが仏教を信仰、タミル人は人口の15パーセントでヒンズー教やイスラム教、キリスト教を信仰しています。宗教や文化の違いによりシンハラ人とタミル人は料理の味付けに違いがあります。スリランカは日本と同じお米が主食。お米を食べることは共通しています。スリランカ人にとってお米は大切な物。海に囲まれた海洋国なのでシーフードを使った料理も多いです。
「ライス&カリー」
スリランカのカレーは「ライス&カリー」といい、日本のカレーとは全く違います。日本でいうと「ご飯とおかず」をイメージすると分かりやすいかも知れません。 スリランカで「カリー」とはスパイス(香辛料)の効いた煮込み料理全般を意味します。カリーにはスパイスが多く使われ、かなり辛いです。中身は魚や肉、野菜、豆を具にココナッツミルクが入っています。メインは魚介類が多いですが、チキンやマトンが使われることもあります。それぞれの食材によって味付けも違うので、毎日食べても飽きません。日本のカレーとは違い、ココナッツミルクをベースにしているため、スープ状でさらさらしています。乳製品や油をほとんど使わないのでとってもヘルシー。
スリランカ料理の食べ方
基本は右手を使い食べます。右手の指の第二関節あたりまで、指の腹を使いカリーとご飯とおかずを少しずつ混ぜ、4本の指ですくい親指を動かして口の中に運びます。スプーンで食べるより手で食べる方がよく混ざりより一層美味しくなるそう。混ぜる具材の種類や分量によって、毎回違う味を楽しめるのも魅力です。
身体にも優しいバナナリーフに包まれた「ランプライス」
スリランカ料理のバナナリーフに包まれた「ランプライス」はご存知でしょうか。 スリランカの家庭の味。スリランカのお弁当です。バナナリーフの中にはライスやレンズ豆やチキンのカレー、ココナッツを使用した副菜やゆで卵など数種類の具材がたっぷり入っています。最近、スリランカの家庭ではバナナリーフに包むスタイルは少なくなっており、大皿のプレートに乗せて食べるのが一般的になっていますが、バナナリーフに包むと味や葉の香りが移りさらに美味しくなります。バナナの葉は殺菌効果もあります。
スリランカの料理は「アーユルヴェーダ」の考えに基づき、身体の調子に合わせ調合したスパイスがたっぷり使われています。スパイスの調合やスパイスを入れるタイミングや量によって味も変わります。身体に優しい魅力あるスリランカ料理、是非一度食べてみたいです。