culture 素晴らしい文化

電飾象の行進が圧巻のスリランカ最大の「エサラ・ペラヘラ祭」

世界中の観光客に大人気のアジア3大祭りのひとつ「ペラヘラ祭り」はご存知でしょうか。スリランカ独特の文化を感じられるイベントです。スリランカでは仏教徒はシンハラ暦、ヒンズー教徒はタミル暦、イスラム教徒はヒジュラ暦、キリスト教徒はグレゴリウス暦とそれぞれ各宗教あるいは民族固有の暦に従ってお祭りが行われています。スリランカ各地で毎年7から8月に行われる「ペラヘラ祭り」、始まりはなんと紀元前3世紀からです。スリランカでは最も長い歴史があります。 世界遺産都市キャンディで行われる「ペラヘラ祭り」はスリランカ最大のお祭りです。

正式名称は「エサラ・ペラヘラ」

ペラへラとはパレード、エサラとはお祭りが行われる月を指す7から8月を意味します。お祭りの目的は2つあり、1つ目は世界遺産の古都キャンディにある佛歯寺のお釈迦様の歯に敬意を払うこと、2つ目はスリランカの大地に雨が降り豊穣を実現することです。最初はそれぞれ別のお祭りとして行われていましたが、250年ほど前から2つを合わせて行われるようになりました。ペラヘラ祭りの一番の見どころは何といっても象たちのパレード。煌びやかな衣装と電飾を身にまとった象の背に仏舎利や神々の聖印を載せた象がキャンディ市内をダンサーや旗持ちなど群れを成し練り歩きます。パレードに参加できるのは、選ばれた象と人たちだけです。象はスリランカ中の象の中から牙の大きさ、背の高さ、体重などから選ばれます。ダンサーはスリランカ王国だった頃に王様を喜ばせるために踊っていた人たちの子孫を中心に選ばれます。選ばれたダンサーたちは1年中ペラヘラ祭りに向けて練習します。お祭りが近くなると昔からの習慣を守り、ベジタリアンの食事やお釈迦様に敬意を払うためアルコールを控えたりします。10日間に渡るお祭りは5日間ずつに分かれ、前半は「クンバル・ペラヘラ」、後半は「ランドリ・ペラヘラ」、最終日は「デイ・ペラヘラ」と呼ばれています。「ランドリ・ペラへラ」が一番大きなお祭りです。

今年の「ペラへラ祭り」は新型コロナウイルス感染症の影響でインターネット中継があり、ウェブページで見ることができました。 早く新型コロナウイルスが収束し、自由に旅行が行けるようになったら、是非「ペラヘラ祭り」を体験したいですね。

記事/Tomoko Watanabe