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ケニアのサイザル麻で作られた「サイザルバッグ」の知られざる魅力

サイザル麻をご存知でしょうか?サイザル麻とはアフリカやメキシコや中南米に生息する植物です。ケニアは世界有数のサイザル麻の産地。道を歩いていると、いたるところにサイザル麻は生えています。サイザル麻は天然素材のひとつ。この植物は1.5メートルから2メートル程の大きさがあります。剣のような形の葉が特徴です。サイザル麻と呼ばれていますが、実は麻ではありません。サイザルはリュウゼツランの一種です。サイザル麻と呼ばれているのは素材の中で優れている「麻」にちなんで名がついたと言われています。このサイザル麻を使って編んだバッグを「サイザルバッグ(キオンド)」と言います。

サイザル麻の特徴
サイザル麻には大きな特徴が3つあります。1つ目の特徴は強靭な繊維で柔軟性や弾力性があります。湿気を含むと収縮、乾燥すると伸張します。2つ目は摩擦や腐食に強く防臭性も高いです。3つ目は耐久性や機能性が抜群です。ケニアの人々は100年持つと自信をもっています。

バッグの作り方
1.繊維を取り出し紡ぐ
巨大なサイザルの大きく堅い葉の部分を切り取り、ナイフで薄く裂いていきます。中から真っ白な細い繊維が出てくるので表面を削ぎます。この繊維を一本ずつ紡ぎます。数本の繊維が長いひもになり、それを一本の織り糸にします。サイザルは光沢のあるアイボリーの色をしています。
2.織り糸を染める
化学染料でカラフルな色に染めます。一部のカーキやクリーム色などのナチュラルな色は伝統的な方法で染色します。
3.織り糸で編む
ひとつひとつ手編みで底の部分からしっかり編み上げていきます。一週間近くかかり、とても手間がかかる作業です。この技術は何世紀にも渡り母から娘へと受け継がれています。
4.バッグの持ち手をつける
主に丈夫な牛皮が使われます。

ケニアではバッグやバスケットとして野菜や果物を入れたり、出かける際に使用したり、生活の必需品です。サイザル麻は耐久性や機能性に優れた魅力ある万能な素材。多くの人々を魅了しています。

記事/Tomoko Watanabe