culture 素晴らしい文化

アムハラ語で「新しい花」という意味のエチオピアの首都 アディスアベバ

アフリカ東部のエチオピアの首都「アディスアベバ」はアフリカ有数の世界都市。人口は約400万人。標高約2400メートルのエチオピア高原にあります。アディスアベバはアムハラ語で「新しい花」を意味します。その名のとおりアディスアベバの街には草花が多いです。季節は雨季と乾季に分かれており、平均気温は20度前後。1年を通して気温はほとんど変わりません。日中の日差しは強いですが、日陰は涼しいので過ごしやすいです。もしエチオピアを訪れるなら、観光のベストシーズンは乾季の10月から3月。歴史的、文化的な施設が多く観光スポットも盛りだくさんです。

エチオピア観光スポット

1.エチオピアで一番大きい教会「ホーリー・トリニティー大聖堂」

「ホーリー・トリニティー大聖堂」は1941年に第2次世界大戦直前の対イタリア戦の勝利を記念し建てられた三位一体大教会です。庭にはイタリアに抵抗した聖職者や英雄の記念碑や墓などが並び、内部にはエチオピア最後の皇帝ハイレ・セラシエ一家が埋葬されています。現地の人たちからは「セラシエ教会」という名で呼ばれています。天使の石像や教会を囲むように立つ聖人、ノアの方舟などの聖書で有名なシーンを描いたステンドグラスなどが見どころです。

2.エチオピア国立博物館
エチオピア国立博物館はアディスアベバ大学の近くにあります。石造の資料や自然科学や人類学、考古学的資料、美術品、民俗学的資料などが展示されています。「ルーシー」と呼ばれる今から330万年前にエチオピアで生活していたアウストラロピテクスの骨格化石のレプリカもあります。レプリカとはいえ大変貴重で全身の約40パーセントの骨が見つかったため、世界的にも広く知られています。

3.マルカート(市場)

アフリカで一番の規模の市場「マルカート」。マルカートの名の由来はイタリア占領時代のメルカート(市場)からきています。生鮮食品、日用品、電気製品、布地、伝統民具など何でも揃う市場です。中古品や空き缶、空き瓶などの廃品もあります。この市場で手に入らないものはないと言われています。毎日多くの人で賑わい、エチオピアの地元住民の生活の中心となる場所です。

4.アディスアベバ大学内民俗学博物館

民俗学博物館は、かつて皇帝ハイレ・セラシエ1世の宮殿があった場所に設立されたアディスアベバ大学メインキャンパス構内のエチオピア研究所にあります。この博物館はセデスト・キロ博物館ともいいます。エチオピアにはオモロ族やアムハラ族など83の異なる民族で構成されています。各民族の民具や衣装、装飾品、楽器や絵画、陶器、日用品、祭具、宗教画、十字架、ハイレ・セラシエ皇帝の部屋やベッド、バスルームも展示され、多くの見どころがあります。

5.聖ギオギルス大聖堂

エチオピア正教の守護聖人、聖ギオルギスにささげられた教会。観光客で賑わうアディスアベバの繁華街ピアッサ地区にあります。1896年メネリク2世によりイタリア戦での勝利を記念し建立されました。八角形の外観で内部は3重構造になっており石造りの美しい教会です。また聖堂内には博物館もあります。ハイレ・セラシエ皇帝の王冠や衣装、エチオピアを代表する画家のアフウォルク・タクレの作品など貴重な品々が展示されています。

初めてアフリカに訪れる観光客の方でもアディスアベバは訪れやすい都市のひとつ。 見どころある観光スポットも盛りだくさんです。

記事/Tomoko Watanabe