私たちにとって馴染みが深い西暦以外にも、世界には様々な暦があります。その中でも多様な文化を持つエチオピアの暦はとてもユニークです。なんと1年は13か月。1か月は30日。新年は9月11日です。エチオピア暦の1か月はすべて30日なので残りの5日は「13か月」となります。うるう年の場合は6日になります。13か月目は新年の準備をするための月。この暦を「エチオピア暦」といい、ユリウス暦の影響を受けています。日本で採用している暦は「グレゴリオ暦」です。現在はグレゴリオ暦だと2021年ですが、エチオピア暦では2013年になります。2つの暦で違いが出てくる理由はイエス・キリストの誕生日についての解釈が異なるからです。「エチオピア暦」はキリスト教エチオピア正教会の祭日や儀礼を軸とした暦であり、新年も9月にスタートするために、7,8年の差が生まれています。
エチオピア暦
・1月 マスカルラム (西暦9月11日~10月10日)
・2月 タカミツ (西暦10月11日~11月9日)
・3月 へダル (西暦11月10日~12月9日)
・4月 タハサス (西暦12月10日~1月8日)
・5月 トゥル (西暦1月9日~2月7日)
・6月 イエカティトゥ(西暦2月8日~3月9日)
・7月 マガビットゥ (西暦 3月10日~4月8日)
・8月 ミヤズィア (西暦 4月9日~5月8日)
・9月 グンボットゥ (西暦 5月9日~6月7日)
・10月 セネ (西暦 6月8日~7月7日)
・11月 ハムレ (西暦 7月8日~8月6日)
・12月 ナハセ (西暦 8月7日~9月5日)
・13月 パグメ (西暦 9月6日~9月10日)
※西暦のうるう年の年は前年の9月12日が新年になります。
エチオピアの時間もユニーク
エチオピアではおもに12時間制が使われており、時間もユニークです。グレゴリオ暦の場合、1日の始まりは深夜0時ですが、エチオピア暦は日の出から1日が始まります。朝の6時が0時となり、12時はグレゴリオ暦の18時。この12時間が1サイクルになります。これは人間の活動に合わせたもので、現在も12時間制が使われています。
このようにエチオピアは多様な文化を持っているだけあり、暦も時間もとってもユニーク。旅行に行くときやエチオピア人と時間の約束をする際は気をつけなければいけません。
記事/Tomoko Watanabe