culture 素晴らしい文化

ラオスの魅力が盛りだくさん、観光客にも人気のおすすめのお祭りをご紹介

ラオス人はお祭り好きです。90パーセント以上を仏教徒が占めるラオス。ラオスで催されるお祭りはおもに仏教に由来し「太陰暦」をベースにしています。そのため現在の太陽暦では開催日が毎年変わります。

ラオス最大のお祭り「タート・ルアン祭り」

「タート・ルアン祭り」はラオス最大の、そしてラオスの仏教徒にとって最も重要なお祭りです。毎年11月頃(太陰暦では12月)の満月の日にラオス仏教の聖地、ビエンチャンのタート・ルアン寺院で行われ、ラオス全土から僧侶や信者が集まります。この寺院は16世紀半ばにビエンチャンの遷都に合わせて建設された、ラオスのシンボルでもあります。お祭りの1週間前からタート・ルアン前の広場では屋台などが並び、多くの人が集まります。昼間はパサートプンというバナナの葉で作った供物を供える市民が寺院を目指して行列ができます。夜は火を灯したろうそくや、お花、お線香を手に持ち、塔の周りを時計回りに3周しお祈りします。お祭り最終日の早朝には読経と托鉢が行われます。この時期にラオスを訪れると、敬虔な仏教の国であることを体感できます。

ピーマイ・ラーオ(ラオスの旧正月)
ラオスのお正月は毎年仏暦に沿い4月14日から16日の3日間、1年で最も暑い時に盛大に祝われます。ラオスではお正月のことを「ピーマイ」といいます。ピーは「年」、マイは「新しい」という意味です。

「水かけ祭り」としても知られていますが、この水かけの習慣はラオスの神話が元になっています。それは、知恵比べに負けた神様が首を切ることになり、神様が立ち会った7人の娘たちに「自分の首が乾くと世に災いが起こる」と予言したという神話です。その災いを避けるため、神様の首を保管し、1年の最も暑い時期に水をかけるようになりました。ルアンパバーンで行われるパレードで、ラオスの創造の神プーニュとニャ―ニュや僧侶や村人、ミスコンで選ばれた美女7人が神様の首を手に街を練り歩くのもこの神話のためです。
今では、新年を祝うため、若者たちを中心に水を掛け合い、旧年の悪いものを流すという行事になっており、毎年、大盛り上がりです。

ゾウ祭り

ラオスのルアンパバーンから車で2時間ほどのサイニャブリ県では、毎年2月頃に、この県で飼育されている数多くのゾウを集めて町中を練り歩く「ゾウ祭り」が開催されます。実際にゾウに乗ったり、触ったり、餌をあげたりすることができます。
サイニャブリ県ではラオスに生息するゾウの75パーセントが生息しています。ラオスは昔、ランサーン王国(ラオス語で100万頭のゾウという意味)という時代があり、100万頭のゾウが生息する国でした。しかし近年は森林伐採や密猟により、ゾウが激減してしまいました。そのため、2007年に年々減少していくゾウの保護の目的のために「ゾウ祭り」が始まりました。そしてサイニャブリ県に2011年、「ゾウ保護センター」も建設されました。

ラオスは普段、ゆっくりと穏やかな時間が流れているのが特徴ですが、ラオスにせっかく訪れるのなら、このようなお祭りが開催される時に合わせて、ラオスの人々と楽しい時間を過ごすのも良いかもしれません。

記事/Tomoko Watanabe