カトマンズは「人よりも神々が多く住む町」
ネパールの首都カトマンズは標高約1,330メートルの盆地に位置します。首都の人口は約100万人。この国の政治や経済の中心です。外国から多くの観光客や登山家が訪れます。カトマンズは古くから先住のネワール族が暮らし栄光の都カンティプールと呼ばれ、中世のマッラ王朝時代ネワール文化が花開き数多くの寺院や記念碑が建てられました。
カトマンズは人よりも神々が多く住む町といわれていますが、今は神様より人の方が多くなっているようです。そのようなネワール文化が開花したカトマンズ盆地には7つの世界遺産が登録されています。
いつも賑やかなダルバール広場!!
ダルバールとはネパール語で「宮廷」を意味します。3王国時代にはカトマンズ、パタン、バクタプルに同様のダルバール広場がありました。それぞれ王が美しさを競い合い、どの広場も見事な宮殿や寺院が立ち並んでいます。
カスタマンダプ寺院
カトマンズの名前の由来となったネパール最古の建築物。
アショク・ビナヤク
小さなお堂。縁起のいいガネーシャの寺としてとても人気があります。
クマリの館
カトマンズ盆地特有の住居形式で2頭の獅子の石像がある入口を入るとクマリ・チョークと呼ばれる中庭があり木彫りの窓やバルコニーがある3階建ての建物です。クマリは家柄や身分など厳しい審査により決まり、3歳から5歳の頃に親元を離れて学校にも行かず、年に一度の祭り以外は館の外に出ることはありません。クマリには大女神ドゥルガーや守護神であるタレジュ女神、仏教徒からは密教女神ヴァジラ・デーヴィーが宿るとされています。しかし初潮を迎えると身体に宿る聖性が失われるとされ次のクマリに交代します。多くの信仰を集め壮大な力を持ち幸運をもたらすとされるクマリ。 1日に2回ほど2階の窓から顔を出してくれるそうです。運が良ければクマリの姿を見ることができるかも!
ハヌマン・ドカ
国王の住まいがあった旧王国。「ハヌマン」とはヒンドゥー教のサルの神、「ドカ」とは門のことです。ナサル・チョークは旧王宮の中心。トリブヴァン博物館やマヘンドラ博物館があります。
カーラ・バイラヴ
ダルバール広場の観光名所のひとつ。巨大な石像はシヴァ神の化身であり恐怖の神カーラ・バイラヴの前で嘘をつくと即座に死んでしまうと信じられとても恐れられていました。
そんなダルバール広場にはまだまだ多くの寺院や博物館が建ち並び見どころ満載。しかし2015年の大地震により多くの寺院や建物が倒壊してしまいました。現在は各国の援助によって修復が進められています。
記事/Tomoko Watanabe