culture 素晴らしい文化

ビーチリゾート最高峰モルディブの島を形成している環礁(アトール)とは

モルディブはサンスクリット語で「島々の花輪」という意味。Malaは花輪、Dheepは島々です。インドとスリランカの南西に位置するモルディブは海抜2メートルに満たない約1190の島から成り、島を形成している環礁(アトール)は、大小合わせると26あります。無人島が多くあり、人の住む島は、ほんの200ほどです。上空から見ると紺碧の海の中にエメラルドグリーンの環礁が広がっており、まさにその光景は花輪のように美しいです。

その環礁(アトール)とは何でしょうか

珊瑚礁の地形は環礁(かんしょう)、裾礁(きょしょう)、堡礁(ほしょう)の3つのタイプがあり、モルディブの地形は環礁にあたります。環礁は珊瑚礁が輪のようになって円環状に広がっています。プレートの変動により火山だけが沈降して、周囲に形成された珊瑚礁のみが海面近くに残りこのような形になったとされるのがチャールズ・ダーウィンの説です。堡礁(陸地と珊瑚礁の間に水深約10メートルの礁湖を持つ)の状態から島が沈むとドーナツ状のリーフだけが残されます。中央部は巨大なラグーンとなって、珊瑚礁の上に珊瑚のかけらが積もって小さな島々が見られるようになったのがモルディブの地形となっています。モルディブは基本的に1つの島に1つのリゾートです。簡単には他の島に行くことはできないため、環礁の特徴から島を選ぶのがポイントです。

モルディブの人気のある3つの環礁

北マーレ環礁

マーレ環礁は南北2つに分かれています。北マーレ環礁は南北に約69キロメートル、最大幅約39キロメートルの大きさで、環礁内には50余りの島々が点在しています。モルディブの首都があるマーレ島とヴェラナ国際空港のあるフルレ島があり、モルディブの中心となるエリア。空港から各島へスピードボートで1時間半以内の距離です。モルディブで早い時期にリゾート開発が進められたり、ダイビングスポットが開拓されてきたりした場所です。サファリで潜るのは主に南部で、マンタやヨスジフエダイの群れやイソマグロやロウニンアジなどの大型の回遊魚に出会えるかもしれません。海のデータも多く、ダイビングポイントも多く知られ充実しています。

アリ環礁

アリ環礁はモルディブ最大の環礁で105の島があり、南北93キロメートル、東西33キロメートルあります。北部アリ環礁と南部アリ環礁があり、南部は多くの高級リゾートや、ダイビングスポットが開発されています。アリ環礁の海は、モルディブの中でも魚のサイズが大きく、魚影の濃さがや魚の種類も多いので、ダイバーに人気があります。

バア環礁

マーレから北西120キロメートル、南北に連なるモルディブで西側に並ぶ3つの環礁の1つがバア環礁です。ヴェラナ国際空港から北西約100キロメートルに位置します。ジンベイザメやマンタなどが見られるため、ダイバーの聖地とも言われています。2011年にユネスコの生物圏保存地域に指定され、環境保護にも力を入れている環礁です。

長い年月を経て環状となった珊瑚礁の環礁、上空から見る光景は多くの人々を魅了してやまないほど美しいものです。

記事/Tomoko watanabe