日本人にとってマレーシア料理と言えば、「ナシゴレン」や「ミーゴレン」、「サテー」などを思い浮かべるのではないでしょうか。
自然の恵みに満ちた国、マレーシアは肉や魚、野菜、果物、スパイス、調味料など多様な食材があり、新鮮な物ばかり。この豊富な食材の中で、マレーシア人にとって一番大切なものは「お米」です。そのため、マレー半島の北部やボルネオ島では、稲作も盛んに行われています。
マレーシアは多民族国家のため、食文化も多種多様です。大きく分けると、マレーとインド、中国の3つの民族が暮らすマレーシアの主な料理はマレー系、インド系、中国系、ニョニャ系(マレー系と中国系の融合)の4つに分かれています。
マレーシアの4大料理、それぞれの特徴
1.マレー系料理
マレー系は各地域で違いはありますが、ココナッツやスパイス、ハーブをふんだんに使用し辛さや酸味、甘みがある料理が多いのが特徴です。
代表料理は「ナシゴレン」や「サテー」、「ラクサ」などです。
2.インド系料理
インド系は南インドから来たタミル人が多いため、南インドのココナッツを使用した豆や野菜の料理、北インドは肉を使用しスパイシーな料理が多いです。
代表料理は「バナナリーフカリー」や「ナシカンダ―ル」などです。
3.中国系料理
中国系は華南地方から移住してきた人が多数派を占め、福建料理や広東料理が多いのが特徴です。マレー風やインド風などマレーシア独自の料理もあります。
代表料理は「海南チキンライス」や「飲茶」などです。
4.ニョニャ系料理
ニョニャ系はもともとは家庭に伝わる料理ですが、マレー料理と中国料理を融合させた辛くてスパイシーな味が特徴です。中国料理の食材を使用し、ココナッツミルク、レモングラス、唐辛子、サンバルなどのスパイスをブレンドした辛味と甘みのある料理が多いです。代表料理は「ニョニャラクサ」や「カリーカピタン」などです。
マレーシアの最大の特徴は多民族国家のため多種多様な食文化であることです。民族ごとに食事の嗜好や伝統食が異なるため、食はバラエティーに富んでいます。
マレーシア旅行に行ったら、食事は大きな楽しみの一つとなりそうです。
記事/Tomoko Watanabe