culture 素晴らしい文化

年中色とりどりの果物に恵まれるベトナム、旬の時期がとても短い「ライチ」とは

ライチ輸出世界2位の熱帯国ベトナム。ライチは、世界各地の熱帯から亜熱帯にかけての地域で栽培されています。ベトナムの日常生活で鮮やかな色の豊富な果物は欠かせません。その中で、ライチは他の果物と違い食べられる期間がとても短い季節の果物です。

おしゃべりを楽しむのがベトナム人の習慣

ベトナムにはたくさんのカフェがあり、休憩しよう、おしゃべりしようという目的があるベトナム人の「カフェ文化」があります。路上カフェやオープンエアカフェを楽しむ習慣があります。カフェのメニューで、お茶と果物を組み合わせたユニークな「ライチティー」というベトナムでは定番の飲み物があります。お茶にそのまま果肉をごろっと丸ごと入れたもので、ライチそのものも味わえて楽しめます。是非、試したいベトナムで人気の飲み物。ベトナム語でライチティーは「Trà vải チャー ヴァイ」と言います。ライチは「Vải ヴァイ 」と言います。

ベトナムから日本に初めて輸出

2019年に品種「ティエウ種」フレッシュライチが日本への輸入が解禁され、2020年からは初めて日本への輸出が開始されました。国内生産はわずか1%しかないライチ。日本でもベトナム産のライチが食べれるようになりました。ライチの楽しみ方を知っている、多くの日本で暮らすベトナム人からも好評を得えて望まれています。

ライチの季節と鮮度

5~7月 生ライチは、水分量が多く乳白色の果肉は、プルプルで爽やかな甘さが味わえます。新鮮なライチは、緑~赤色をしており、表面がトゲトゲしています。鮮度が落ちてきたライチは、皮が茶色で表面のトゲトゲも無くなってきます。ベトナムの市場では、ライチが束で売られていることが多く枝に付いたままのライチが売られています。枝つきのまま、冷蔵庫でよく冷やして、毎日少しずつ食べる「生ライチ」がオススメです。

栄養素

「葉酸 ようさん」が必要な妊娠中の女性は、通常の2倍の葉酸を積極的に摂ることが推奨されています。妊娠中だけでなく、妊娠前から葉酸を摂取することにより、赤ちゃんの神経系の病気の発症リスクを軽減させることができるといわれています。ビタミンCの豊富な果肉は、女性の健康を保つ効果があります。手で皮を簡単に剥いて食べられるライチは、糖質が多いので食べすぎには注意が必要です。めまいなどの症状がでることもあるので、1日10粒までが適量と言われています。

ベトナム語の北部と南部の異なり

ベトナム語で果物のことを北部は「hoa quả ホアクア」、南部は「Trái cây  チャイカイ」といいます。ベトナム語は、6声調あり音楽のように聞こえると言われています。街の看板からも言語の違いに気づくと面白いです。

縦に長い面積を持つ国ベトナムの栽培環境

ベトナムは、南北に1200kmと長い国土を持ちます。ライチの木は落葉樹で、気温が10℃近くまで下がらないと結実しない為、寒い冬の気候がある、北部で主に栽培されています。ベトナム最大のライチの産地は、ハノイから50km、車で2時間ほどの東北部地方のバクザン省です。高い糖度と豊かな風味が特徴の本当のライチの美味しさを知っている、中国は唐の時代に皇紀の楊貴妃が好んで食べていた、価値ある生ライチを是非食べてみたいですね。

記事/Ami Inoue