ホアンリエンソン山脈はヒマラヤ山脈につづいており東南の端に位置します。サパの棚田は、長い年月をかけて斜面を何百段もつづく棚田に少数民族が切り開き作りあげてきました。
サパ郡とは
中国との国境に近い、ラオカイ省サパ郡の標高は、1,600mの山間部に位置する高原都市です。カラフルな民族衣装を普段着として着ている山岳少数民族が暮らしており、澄んだ空気が気持ちいいです。ベトナム国内からの観光客に留まらず、サパを訪れる多くの観光客は、自分の足でトレッキングを楽しみベトナムの竹林や山道、棚田の絶景を目的に訪れます。学生から老夫婦までの観光客が少数民族との交流にサパへ訪れる価値を感じています。サパ郡は、2017年に国家観光区に認定されました。サパにある全ての村へ入るには、サパ市役所の許可と入村料が必要です。
サパへの行き方
ラオカイ省サパは、ベトナムの首都ハノイより300km離れています。2014年に高速道路が開通し、直行バスで5時間30分でアクセスができます。ハノイから乗るサパエクスプレスというバスがあります。以前は、最低でも10時間かかっていたので、高速道路ができて、距離がぐっと縮まりサパへ行きやすくなりました。
サパは、フランス植民地時代に避暑地として1905年以降に開発された歴史があります。ベトナム南部に位置するダラットの町に似ていて、アジアの町とは違うヨーロッパ的な雰囲気が残っています。サパ中心地は、リゾート地で、サパ湖やフランス植民地時代にフランス人が建てた石造りの教会、ホテルなどがあります。
サパ棚田の四季
美しい棚田、新緑の稲穂が見られる「田植えの時期」5~6月がベストシーズン。しかし、雨が多い時期でもあります。8月には、苗がどんどん育っています。秋は、春に田植えをした稲が「収穫の時期」を迎え、黄金色の稲穂を見ることができます。10月には稲刈りが終わった棚田風景、雨が降らなくて涼しくなります。12~2月は冬、雪が降るほど厳しい寒さです。
少数民族
サパは、いくつもの小さな村から成り立っていて、少数民族が暮らしています。サパの周辺には、トレッキングコースがあり旅行客が民族と触れあいながら散策することや、文化を感じる民家にホームステイすることができます。それが民族の稼ぐための収入をもたらしています。ベトナムには、54の民族がいてキン族が8割を占めています。その他が少数民族になり、その多くが北部や中部の山間地帯に住んでいます。労働力として水牛、食料としてアヒル、カモ、子豚などが棚田に集まります。サパの市場や路上で、刺繍を施したポーチや、銀製品のアクセサリーの販売を意欲的に行い観光客と話すうちに覚える英語を話しながら、フランス語、ドイツ語、スペイン語などのコミュニケーションをとり観光業に携わり、昔ながらの生活を続けています。
記事/Ami Inoue