ラオス国境まで続く熱帯雨林の地下に横たわる洞窟です。そこに生息する数多くの植物、野生動物、魚など、そこには、自然の豊かさが広がっています。
洞窟の発見
1991年に現地の農民によって、風の音と共に白い雲のようなものが洞窟の入り口から流れるのを偶然、目にして発見されました。洞窟は、かなり近づかないと発見できません。洞窟内には、地下河川が通り、滝や湖も存在しています。地下河川は地上で降った雨などが様々な地層によって濾されて澄んだ水で出来ているので透明度が高いです。美しいブルーの絶景が広がります。
探検ツアー
2014年に観光客向け、フエ発着、洞窟の中で数日間を過ごす洞窟探検ツアーが開始されました。ソンドン洞窟は、フエから北に200km離れています。洞窟内には、ジャングルまであり、地下の川に飛び込んだり、泥の道を歩いたり、ロープを伝って80mの壁を下るロープクライミングなど非日常をアクティブに楽しめます。天窓のある地下洞窟、光が差し込む神秘的な絶景も見ることができます。
壮広な地下の内部空間
最大高約240m、幅約90m、全長約9km。40階建てのビルが入る広さ、世界最大の地下通路を持つ洞窟とされています。
フォンニャ・ケバン国立公園
ベトナムには、33の国立公園があります。フォンニャ・ケバン国立公園の94%が原生林です。アジア最古、世界最大の岩山が集まる地域で、4億年前に形成された地質が水に溶けやすい石灰岩であるため雨や川による浸食を受ける「カルスト地形」が残る広大な公園です。クアンビン県、ボーチャック県、ミンホア県にまたがるフォンニャ・ケバン国立公園です。公園内には、大小合わせて300以上もの天然洞窟が存在していることから、2003年に世界遺産に登録されました。縦に細長い国土をもつベトナムの世界遺産は、北部・中部に集中しています。フォンニャ=歯の洞窟という意味です。
光が入らない洞窟の環境
巨大なライトでも奥まで見えない真っ暗な洞窟内には、毒を持つ虫の出現があり危険も伴います。洞窟にコウモリが住んで場合、糞に含まれた土を巻き上げると危険なのでその生態を知ること、そのような環境に注意をすることが必要です。正しい知識をつけ、危険を避けながら、世界最大の洞窟の中でスケールの違う体験を味わうことは貴重な思い出になります。一人では行けない、海外のツアー参加者チームと一緒に時間をかけ洞窟を探索し続け進むこと。ダイナミックな世界観の体験を楽しみたいですね。
記事/Ami Inoue