ベトナムの街のいたるところで売られている生絞りサトウキビジュース。味は自然な甘さで、のどごし爽やかです。ベトナム人は、日常的に食後や休憩の時に飲んでいます。
おやつ代わりに茎の髄という部分を直接かじって食べる時は、外側の硬い皮を剥きます。表面が緑色のサトウキビは、圧搾機を使いサトウキビジュースになります。
生産地で見かけることのできる作り方
店頭では、長いままの皮付きのサトウキビが立てかけられているのが印象的です。サトウキビジュースを注文すると、目の前で皮をそぎ手動の圧搾機に通して作ってくれます。圧搾を何回か繰り返して最後は2つ折りにして通して絞ります。氷を入れたコップに入れて、冷凍レモングラスや金柑を搾り風味づけをして出来上がりです。仕上げに使われる、レモングラスは、ベトナム料理にかかせず、ハーブティーでも多く使われています。ベトナムは、香りの使い方がとても上手です。
ベトナム語
「Mía ミア」サトウキビ、「Nước ヌオック」水、「Nước mía ムックミア」サトウキビジュースという意味です。地域により発音の違いがあり、北部では、「Mía đá ミアダー」がサトウキビジュースという意味、「đá ダー」氷という意味です。「Cho tôi trà đá チョートイ・チャダー」お水をくださいという意味です。
サトウキビジュースが売られている場所
路上カフェ、お土産屋さんの店頭、ココナッツ屋の店頭、市場の食堂街などで、低い椅子に座り、ゆっくりとした時間を楽しむベトナムらしい過ごし方があります。スーパーでは、カット済みのサトウキビが売られており、おやつとして直接かじって食べられています。
サトウキビを煮詰めて作る体に良い黒砂糖
サトウキビ本来の優れた栄養価をしっかり取得したい場合は、白砂糖ではなく「黒糖・黒砂糖」を選ぶのがオススメ。「黒糖・黒砂糖」は精製せずに作られるため、ミネラルや栄養分がしっかり残っています。精製を行うと栄養素が失われます。
栽培
温暖な気候のもとでよく育つサトウキビは、イネ科サトウキビ属の植物です。強風で倒れても起き上がり、丈夫で直立したまま穂がつきます。豊富な水源が必要で、強い日差しによって活発な光合成をし、茎の部分に「ショ糖」と呼ばれるものが蓄えられます。
捨てるところがない
サトウキビの搾りかすは、料理用の燃料、牛の餌にします。搾りかすのことを、バガスと言います。
ベトナムでは、サトウキビをお供え物にもします。ベトナムで育まれた文化を、少しづつ知ることでサトウキビジュースがより一層美味しく感じられますね。
記事/Ami Inoue