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2000年前から使用されている、樹皮をペースト状にしたミャンマー天然の日焼け止め「タナカ (thanaka)」

ミャンマーで樹木「タナカ」は、14世紀から伝統的に日焼け止めやお化粧として使われてきています。短く切ったタナカの幹皮や根を直接両手で、板状の石「チャウッ・ピン (Kyauk-pyin)」の上ですりつぶします。擦って出てきた粉末に、水を加え溶きます。

年中、紫外線にさらされるミャンマー人の肌を守ってきた、肌に優しく、塗ってしばらく肌に清涼感がある天然化粧品です。肌がデリケートな赤ちゃんから大人までが使っており、大人になっても習慣としてタナカが使われています。

タナカの塗り方は、それぞれあり、頬や首などに白いペースト状のものを塗っています。 屋台や田畑で働く女性達のどの場面でも、塗っているのをよく見かけます。

タナカの木(リモニアアシジシマ樹皮)
ミカン科ゲッキツ属、乾燥地帯で生える柑橘系の木です。ミャンマー中部の乾燥地帯で豊かに生息しています。ミャンマー語で、ThanaKhaと書きます。「Thana=汚れ」「Kha=清潔」という意味です。

伝統医薬
赤ちゃんや子どもが消化不良時にタナカの木のクズを食べたりします。

天然成分の効果
・日焼け止め
・肌荒れ、虫刺され
・皮脂成分も吸収
・毛穴の引き締め効果

日常に必要不可欠な、万能な天然化粧品。タナカは、35年の生育が必要で、樹木として十分に成熟したものでないと、効果や効能が発揮されません。

木片(もくへん)として 市場で購入する際には、鮮度を確認することが大切です。木を実際に触り、かじって確認をします。低品質品や偽物には、注意が必要です。

記事/Ami Inoue