culture 素晴らしい文化

ミャンマーの町中で見かける、昔からの知恵が生かされた冷たい飲み水を飲める伝統的な素焼きの水瓶

ミャンマーの国民の9割が仏教を信仰する国です。仏教の祭事や家族の出家などの特別なイベントの時に加え、毎日寄付を行うことが日常の光景にあります。

街中の道路や寺院など、いたるところで誰でも飲める水瓶が置かれているのを目にします。水瓶の管理は、近所の住民が行っています。

豊富な水資源
ミャンマーでは、人々にとって重要な水を寄付することによって功徳を得ます。ミャンマーの雨季(5月下旬~10月上旬)には、大量の雨が降り、世界でも降雨量が多い国です。

水瓶
電気を使わずに少しでも冷たい水が飲めるよう、瓶の表面にしみ出してくる水が気化熱を奪うことで、中の水が冷たくなるという性質を利用しています。水瓶には、板を押し付けて瓶の表面に模様がつけられています。

気化熱
液体の物質が気体になる時に周囲から吸収する熱のこと。液体が蒸発するためには、熱が必要になります。その熱は、液体が接しているものからうばって蒸発します。

蚊の発生
水瓶に蓋をするよう指導されています。マラリアの原因となる蚊の発生を抑制しています。

市民生活と水環境を守って、素敵なミャンマーの水文化の発展が将来創出されるといいですね。

記事/Ami Inoue