culture 素晴らしい文化

近隣国の影響を受けた、ミャンマーカレー風のおかず「ヒン」

少量のスパイスと一緒にたっぷりの野菜や肉類、油と水と共に煮込むミャンマー料理。インドやネパールの影響も受けていることから、チャパティやナンと一緒に食べるお店もあります。

ミャンマーでは、食事の際、ご飯とおかずをよく混ぜながら食べます。健康意識の高まりから、油気のあるヒンには、アトゥッが添えられています。

ミャンマー語で料理の総称「アトゥッ」
サラダ風和え物、食材は、肉、野菜、麺、魚介、殻物、揚げ物など手でこねて作った食べ物をさし、味付けは、多種多様です。「トゥ=混ぜる」という意味があります。食卓に欠かせず、ミャンマー人は、豊富な種類があるアトゥをよく食べます。味付けは、きな粉、砕いたピーナッツ、コリアンダーのみじん切り、ゴマ、ライム、ニンニク、唐辛子、トマトなどを混ぜます。

「Hin (ヒン)」
ミャンマー語で煮込み料理・おかずの同義語として使われます。ミャンマーでは、主にカレーのことを指す言葉です。

ヒンの種類
鶏カレー     「チェッター・ヒン」
エビカレー    「バズン・ヒン」
ポークカレー   「ウエッタ―・ヒン」
フィッシュカレー 「ガー・ヒン」
牛肉カレー    「アメター・ヒン」
ヤギ肉カレー   「セッター・ヒン」

ヒンに使われるスパイス
ターメリック、チリペッパー、カルダモン、レモングラス、シナモン、クローブ、など

油戻し法
ミャンマー独自の調理法で、野菜そのまま煮詰めて、弱火でひたすら水分がなくなるまで飛ばす「油戻し煮=スィービャン」という方法があります。「スィー=油」という意味です。油の汁には、具や調味料の風味が凝縮されていてコクがあります。

ミャンマーでの食事方法
ミャンマーは、手食の文化をもっています。他には、スプーン、フォーク、チリレンゲをよく使います。世界で約40%の人々が手を使って食事をします。

カレー風のおかずヒンが油気のある料理なので、アトゥッは、酸味の効いた味付けのものでバランスをとり食事をしています。ミャンマーでは、輸入油の使用が8割を占めており、身近で手に入る健康志向の食べて心地いい国産調理油が必要です。ミャンマーでは、新鮮な食材、野菜、肉、魚、卵など路上マーケットで購入することができます。

記事/Ami Inoue