INTERVIEW

是澤 優インタビュー 途上国の経済発展を日本がサポートする意味 後編

Atsushi Koresawa

是澤 優

国際連合人間居住計画(ハビタット)
アジア太平洋地域代表・福岡本部長

是澤優は、2017年6月より現職。国連ハビタットの以前は、1988年より国土交通省中部地方整備局総務部長、総務省消防庁国民保護防災部参事官、不動産適正取引推進機構研究理事 等、日本政府の様々な省庁の役職を歴任。また、国連ハビタット(ナイロビ)、OECD(パリ)、アジア防災センター(神戸)の国際機関等にも従事。これまでの経歴を通じて、日本と国際関係の両方において国家・地域・都市レベルの開発、土地・不動産管理、災害対策の分野で活動。

──是澤様が様々な経験をされている中で、常に心掛けていることはありますか?

現場を考えることですね。以前勤務していた国交省では常に現場重視と言われてきました。現場を見て、現場で汗をかいている人々のことを考えるようにしていかなければならないと思います。
総務省消防庁で勤務したときは、全国の消防局の人たちに接する機会がありましたが、トップダウンで下ろしても動かないことは多くありましたね。現在勤務する国連でも本部でモデルやガイドラインを作るけれども、それが現場で使われないことは多くあります。建築基準、消防、都市計画、防災の法律や基準はどの国にも存在しますが、それを実際に動かす為のシステムがないと結局絵に描いた餅で終わってしまいます。例えば、建築基準法があっても建物は建ちません。それを適応するためのチェックシステムや教育や指導システムなどの細かいルールがないと動きません。トップダウンとボトムアップが絡み合って改善していくと思います。トップダウンだけではなかなか動きませんね。
例えば今回のコロナではフロントラインで働いている医療従事者などのお陰でなんとかうまくいってるわけで、そのような人々の価値をしっかりと認め、感謝していくことをやらないといけないと思っています。

──ずばり、ストレスとかはありますか?

日々ストレス100%です(笑)
物事はうまくいかなくて当然だと思わないといけないかなと思います (笑)。うまくいかないことを不幸だと考えずに、当然だと考える。そういう時にこそ人の価値が分かりますよね。チャレンジはチャンスだって思っています。チャレンジをうまくチャンスに変えることが重要かな。ストレス解消しなければいけませんが、次に繋げていくと考えないといけないですね。

──お酒お好きですか?日本食以外で好きな食べ物はありますか?

基本的に何でも好きで飲みますが、1番好きなのはワインです。フランスを含め海外に住んでいた時はワインが多く、詳しくなりましたね。

食べ物は、お酒と同じで基本的に何でも好きですけど、やはりアジアの料理が好きです。アフリカなど遠くに出張して帰国する途中で東南アジアに到着すると自分の世界に戻ってきたとホッとします。他には南欧の料理は好きですね。フランスの地中海沿岸地域、スペイン、イタリア、ギリシャ、トルコもいいですよね。フランスでは、お惣菜をよく買って、好きなワインと一緒に楽しんでいました。

──未来に賛同していただけるパートナーというか企業、アシタネプロジェクトにかかわる方々に一言お願いします。

日本は途上国が直面している課題を解決するための技術を含めた様々な仕組みをもっているし、生活に密着しているものでも役に立つものがいっぱいあります。都市問題を解決するためのアーバンソリューションを一緒に探し、海外に提供するチャンスを一緒に作っていければ良いなと思っています。

インタビュー/構成 Yu Kondo

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